近年、経済状況が不安定なことなどを背景に金投資への注目が集まっています。
金の価格も年々上昇しているため、金投資に挑戦してみたいと考えている方も多いのではないでしょうか？
しかしその一方で、
- 金投資を始める際の注意点がわからない
- 金投資のデメリットが理解できていない
- 金を購入する方法がわからない
などの悩みをお持ちの方も多いはずです。
そこで本記事では、
- 金投資におけるメリット、デメリット
- 金投資を始める際の注意点
- 金を購入する際の方法
などについて徹底解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
金投資とは
金投資とは、金の価値が上昇することを期待して投資する方法です。
金は古くから価値のある資産として認識されていました。
特に、世界情勢が不安定なときに価値が上昇しやすいとされています。
「有事の金」として注目されるケースも多く、ポートフォリオに守りの資産として組み入れている投資家も多いです。
金の価格は2024年5月時点でも上昇傾向にあり、金投資は投資妙味があるといえます。
金の価格は右肩上がりのきれいなチャートを描いているよ！
今後も買取価格が上昇するのかは分からないけど、投資を検討してみてもよさそうだね！
金投資のメリット
金投資には、下記の5つのメリットがあります。
- 世界共通の価値がある
- 金そのものに価値がある
- インフレ（インフレーション）に強い傾向がある
- 投資リスクの分散が期待できる
- 譲渡所得の特別控除が適用される
金投資の魅力を知るために、どのようなメリットがあるのかを解説していきます。
世界共通の価値がある
金は世界的に価値が認められている現物資産です。
金の保有は一種のステータスであり、現物資産として購入したいと考えている方も多くいます。
また、金は安全資産として知られており、資産の減少を防ぐために購入する投資家は世界中にいます。
さらに、金には世界共通の価値があることから値下がりしにくく、長期保有しやすい資産だといえるでしょう。
世界中に市場があるから売買しやすいね！
即金性の高さも魅力的だよ！
金そのものに価値がある
国が発行する貨幣や企業の株式はペーパー資産であり、価値がなくなる可能性があります。
しかし金は現物資産であり、金そのものの価値がなくなることは考えにくいです。
また金は発掘量が少なく、希少性が高いことも、金の価値を高める理由のひとつとなっています。
金もいつかは枯渇すると考えられているから、今後も希少性が高まるね！
インフレ（インフレーション）に強い傾向がある
インフレとはインフレーションの略称であり、物価水準が上昇している状態を指します。
物価水準が上昇すると、これまでよりも多くのお金を出さなければ、モノが買えなくなってしまいます。
その結果、インフレとなると、相対的にお金の価値が下がってしまうのです。
金は現物資産なので、インフレの影響を受けにくいです。
さらにインフレによって金の資産価値が上昇し、購入価格よりも高値で売却できる可能性が高くなります。
2024年5月時点では、世界的なインフレが問題になっているね。
お金をモノに変えることで、インフレ対策になるんだね！
投資リスクの分散が期待できる
世界情勢が不安定となると、株式や不動産の価格は下落しやすくなります。
好景気のときは利益を得やすい反面、不景気となれば資産が減少しやすい特徴があります。
資産の減少を防ぐためには、バランスの優れたポートフォリオの構築が有効です。
投資は資産が減少するリスクがあるので、分散投資が必須です。
そこで、安全資産といわれる金に投資をすると、リスク分散となります。
攻めばかりではなく、守りも考えてポートフォリオを構築することが大切だね！
譲渡所得の特別控除が適用される
金地金を売却して利益が出た場合は、譲渡所得となります。
譲渡所得には特別控除が適用され、年間で50万円もの控除が受けられます。
ただし、継続的に金地金を売買しているのであれば事業所得または雑所得となり、総合課税の対象です。
50万円以上の利益が出た場合は、50万円を超えた分に対して税金が課せられるよ。
不安な人は、国税庁の公式サイトで確認してね。
金投資のデメリット
金投資はメリットの多い投資方法です。
しかし、デメリットもあるので確認しておきましょう。
金投資のデメリットは下記の3つです。
- インカムゲインがない
- 盗難・紛失のリスクがある
- 取引コストが多い
順番に解説していきます。
インカムゲインがない
インカムゲインとは、資産を保有している間に得られる収益のことです。
たとえば、株式を保有していると配当金が得られるケースがあります。
しかし、金を保有している状態では、インカムゲインが発生しません。
金投資で利益を出すためには、キャピタルゲインを狙う必要があります。
キャピタルゲインとは売却益を指します。
たとえば金を100万円で購入し、120万円で売却したとします。
この差額の20万円がキャピタルゲインです。
金の価格が上昇しなければ、利益が得られないことを覚えておきましょう。
金の価格がいつ上昇するのかは分からないね。
金投資は長期投資に向いているから、価格が上がるのをじっくりと待つ必要があるね。
盗難・紛失のリスクがある
金を現物購入した場合は、盗難や紛失に気をつけなければなりません。
金を紛失してしまうと売却ができないため、損失を被ってしまいます。
金を現物購入する際は、どのように保管するのかを事前に決めておきましょう。
金の盗難や紛失リスクを避けたい人は、現物を保有しない投資方法を検討しようね。
投資信託や金CFDなどは、現物を保有しない投資方法だよ！
取引コストが多い
金投資には、さまざまなコストがかかります。
どのような取引コストがかかるのかを、下記の表にまとめました。
| 投資方法 | 取引コストの種類 |
|---|---|
| 現物購入 | ・取引手数料・スモールバーチャージ・金庫の購入費・保管サービスの利用料 |
| 純金積立 | 取引手数料 |
| 投資信託・ETF | ・取引手数料・運用管理費用・信託財産留保額 |
| 金先物 | ・取引手数料・キャリーコスト |
| 金CFD | 原則としてなし（スプレッドはあり） |
| 金鉱株 | 取引手数料 |
なお、取引手数料がかからないケースもあります。
取引コストがかからない投資方法を選択すれば、利益の最大化が期待できます。
同じ投資方法でも、利用する業者によって手数料が違うよ！
金投資を始める6つの方法
金に投資する方法は多くあります。
自分に適した投資方法を選択することをおすすめします。
金投資を始めるには、下記の6つの方法から選択しましょう。
- 現物購入
- 純金積立
- 投資信託・ETF
- 金先物
- 金CFD
- 金鉱株
現物購入
現物購入とは、金貨や金地金（インゴッド）といった現物を購入する方法です。
金貨や金地金は、貴金属店や商社などで販売しています。
金を現物で購入すれば、目に見える財産となります。
財産を保有している安心感が得られるでしょう。
また、プレミアが付いた金貨は高値で売れる可能性があるので、投資商品としても魅力があります。
ただし、金を現物で購入する場合は、厳重に管理する必要があります。
金を保管するための金庫や保管サービスを利用して、適切な管理をしましょう。
現金さえあれば購入しやすいのが、現物購入のメリットだね。
ただし、購入するにはある程度の資金が必要だから、お金に余裕がある人におすすめの方法だね。
純金積立
純金積立とは、一定額を毎月積み立てていく投資方法です。
地金商や証券会社の純金積立口座を開設すればはじめられます。
純金積立には2種類あり、それぞれ特徴が異なります。
| 純金積立の種類 | 特徴 |
| 定額積立 | ・あらかじめ設定した金額を毎月積み立てる方法・1,000円単位で積立ができるケースが多い |
| 定量積立 | ・金の数量を決めて積み立てる方法・レートに合わせて購入金額が変動する |
純金積立のメリットは、ドルコスト平均法の恩恵を受けられることです、
金の購入金額は変動します。
安く購入できればよいのですが、タイミングを計ることはプロでもむずかしいです。
そこで、毎月購入する金額や購入量を設定することで、金の購入価格の平準化が期待できるのです。
ただし、純金積立ではコストがかかります。
取引手数料がかかるケースがあるので、注意が必要です。
ドルコスト平均法は、投資リスクを下げられる優れた投資方法だよ！
自分で買付のタイミングを計らなくていいから、金投資の初心者におすすめだよ！
投資信託・ETF
投資信託とは、ファンドマネージャーに資金を預けて運用をお任せする金融商品のことです。
ETFは上場投資信託であり、リアルタイムでの取引が可能な金融商品を指します。
どちらも少額から投資できる点がメリットであり、資金が少ない方もはじめやすいです。
また、現物を保有するわけではないので、盗難や紛失の心配はありません。
投資信託とETFのデメリットとしては、手数料がかかることです。
一般的には、ETFよりも投資信託のほうが手数料が高いです。
また、元本は保証されておらず、損失となる可能性があります。
金先物
金先物とは先物取引の一種です。
先物取引は価格を先に決めておき、後日に商品を受け取る取引のことです。
たとえば、金を100万円で購入するとします。
受取時に金の価格が上がっていたとしても、100万円での決済が可能です。
金先物のメリットは、レバレッジを効かせた取引ができることです。
レバレッジとはてこの原理のことであり、手元の資金以上の取引ができます。
上手くいけば、少額からの投資でも多額のリターンを得ることが可能です。
金先物のデメリットは、レバレッジを効かせた取引が失敗した場合、多額の損失となることです。
また、追証となった際は、追加入金をおこなう必要があります。
金先物はハイリスク・ハイリターンの投資方法だね。
資金効率のよさは魅力的だけど、リスクの高い投資であることは忘れないようにね！
金CFD
金CFDは証拠金取引と呼ばれる投資方法です。
売買における損益の受け渡しをおこなうため、実物の金は手に入りません。
金CFDのメリットは、基本的に手数料がかからないことです。
コストをおさえた取引が可能なので、売買による利益を出しやすい特徴があります。
また、決済期限が決められておらず、任意のタイミングで取引ができることもメリットだといえるでしょう。
金CFDのデメリットには、リスクの高さがあげられます。
金CFDも金先物と同じように、レバレッジを効かせられます。
資金効率の向上が期待できますが、価格の変動の影響を受けやすいです。
金CFDは投機向けの金融商品だね。
取引時間が長いから、日中の取引がむずかしい人は夜に取引ができるよ！
金鉱株
金融株は厳密にいうと、金に投資するわけではありません。
金の採掘や精錬に関わる事業を展開している企業の株式を購入して、値上がりを期待します。
日本では住友金属鉱山、米国ではバリック・ゴールドが有名です。
金鉱株に投資をするには、証券口座の開設が必要です。
金融株のメリットは、金の価格の上昇にともなって、株価も値上がりしやすいことがあります。
経済や世界情勢が悪化すると、金の価格は上昇する傾向があります。
金鉱株の株価が値上がりしたタイミングで売却をすれば、利益を獲得できるのです。
一方で金融株のデメリットは、金鉱株の株価が上昇するタイミングが分かりにくいことです。
有事が発生すると、金の価格は上昇しやすいです。
しかし、金鉱株の株価が必ずしも連動するわけではありません。
金融株は攻めの投資がしたい人に向いているよ！
すでに株式投資をしている人は、金鉱株を探してみよう！
金投資を行う際の注意点
金投資を行う際は、下記の2つのポイントに注意しましょう。
- 売り時がむずかしい
- 為替の影響を受ける
売り時がむずかしい
金はインカムゲインがないため、キャピタルゲインを狙う投資方法です。
ただし、金がどのタイミングで値上がりするのかを見極めるのは困難です。
そのため「いつ売ればよいのか分からない」と悩んでしまうケースが考えられます。
また、金を保有していると保管コストがかかります。
保有期間が長期化することで、保管コストもかさんでいくでしょう。
情報収集を積極的におこない、売り時を決めておけば迷わずに済むでしょう。
金の価格は、さまざまな要因によって決まるよ！
常にアンテナを張って、売り時を見極めよう！
為替の影響を受ける
金価格は為替の影響を受けるため、為替市場の定期的なチェックが欠かせません。
金を購入するのに適切なタイミングは、円高となったときです。
一方で、金を売却するのに適したタイミングは円安局面です。
近年では円安が進んでおり、金を売却するのに適したタイミングだといえます。
しかし、円安が今後も続くかどうかは分かりません。
金投資で利益を出すためにも、為替についての理解を深めておきましょう。
2024年5月時点ではインフレが進み、円安局面になっているから、金の価格が高騰しているね。
円高で購入していた人は、結構な利益が出るんじゃないかな。
まとめ
金投資は、金に投資をする投資方法です。
金は希少価値が高く、値下がりしにくいです。
また、インフレに強いため、インフレ局面では心強い資産となります。
一方でインカムゲインがなく、取引コストがかかる点は注意が必要です。
金投資は現物購入をはじめ、純金積立や投資信託などの種類があります。
本記事を参考にして、自分に合った金投資をはじめてみてはいかがでしょうか。
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金は価格変動が少なく、安定した資産だといえます。
守りのポートフォリオを構築するために、金投資をしておきたいところです。
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