金の価格は近年上昇傾向にあり、多くの人が投資対象として注目しています。
一方で、
- 金の最適な投資方法がわからない
- 金の投資方法にはどのようなものがあるのかわからない
など理由で金投資に挑戦できていない方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、
- 金投資のメリット、デメリット
- 金投資の方法
などについて徹底解説しますので、ぜひ最後まで御覧ください。
金投資とは
金投資とは、資産価値のある金に投資をしてリターンを得る投資方法です。
金は安全資産として知られており、投資家に人気があります。
世界経済や世界情勢が不安定になると、株価は値を下げやすくなります。
「損が拡大しないうちに現金に変えておこう」と考える投資家が増えるため、株式の投げ売りが生じてしまい、株価が下がってしまうのです。
一方で、金は世界経済や世界情勢が不安定になると、価値が上昇しやすくなる特徴があります。
そのため、金に投資をしておけば、資産が減少した分を補填できる可能性が高まります。
金投資は攻めと守りのバランスがよい、優れた投資商品だといえるでしょう。
金の価格は毎日変動しているよ!ほかの投資商品と同じように、購入と売却のタイミングを見計らうことが大切だよ!
金投資のメリット
金投資には、下記の3つのメリットがあります。
- インフレに強い
- 価値が下がりにくい
- 税制優遇が見込める
順番に見ていきましょう。
インフレに強い
インフレとは、物価が上昇する現象のことです。
たとえば、8枚切りの食パンが100円で購入できたとします。
インフレが進むと、この食パンが110円となるケースが考えられます。
また、パンを100円で購入できたとしても、内容量が減ってしまうこともあるでしょう。
同じ金額でも購入できる量が減ってしまったため、お金の価値が下がることとなります。
このように、お金の価値が下がることもインフレの特徴です。
金はインフレに強い資産です。
インフレが進んだとしても、金の価値が下がることはありません。
また、物価の上昇にともなって、金の価値が上がることも期待できます。
日本でもインフレが進み、金の価値が上がっているよね。もし金に投資をしておけば、高く売却できたかもしれないよ!
価値が下がりにくい
金は世界中で価値が認められている資産です。
そのため、金の価格は下がりにくい特徴があります。
また、 金の埋蔵量には限りがあり、いつかは枯渇してしまう可能性があります。
その希少性の高さから、将来的に見れば価値が大きく下がることは考えにくいです。
価値が下がりにくいから、金を保有しておけば、資産が大きく減る心配は少ないね!今のうちに金を購入しておけば、さらに価値が高くなりそうだね!
税制優遇が見込める
配当金や株式の売却益には、20.315%の税金がかかります。
せっかく利益が出ても、2割近くの税金がかかることに、不満を感じている方も多いでしょう。
一方で、金を売却して利益が出た場合、50万円以内であれば課税されることはありません。
金の売却は譲渡所得に分類されるため、年間で50万円の特別控除が適用されます。
50万円を超えた利益は総合課税になるよ!また金を継続的に売却すると、事業所得だとみなされる可能性もあるから注意が必要だね。
金投資のデメリット
金投資にはデメリットがあります。
金投資で失敗を防ぐためにも、デメリットの内容の理解が必要です。
下記のデメリットの内容を確認しておきましょう。
- 配当や利息がない
- 盗難リスクがある
- 取引時に手数料がかかる
配当や利息がない
金投資では配当や利息を受け取れません。
そのため、金投資で利益を得るためには、売却益を狙いましょう。
金を安く購入して高く売却することで、売却益を出せます。
価格変動を確認して、売買タイミングを計りましょう。
安全資産として保有するだけなら、金の価格変動をそこまで気にする必要はないね。金投資で利益を出したいのであれば、金価格のチェックは必要だよ!
盗難リスクがある
実物資産として金を購入した場合、盗難リスクがあります。
せっかく金を安く購入できたとしても、盗難されてしまうと損失となってしまいます。
自宅に金庫を設置したり、金の預かりサービスを利用したりして、盗難リスクに備えましょう。
金の預かりサービスは安全だけど、手数料がかかるよ。金を長期保有するのであれば、手数料を計算しておこうね!
取引時に手数料がかかる
金投資では、投資方法に応じた手数料がかかります。
下記の表を参考にしてください。
投資方法 | 取引コストの種類 |
---|---|
現物購入 | ・取引手数料・スモールバーチャージ・金庫の購入費・保管サービスの利用料 |
純金積立 | 取引手数料 |
投資信託・ETF | ・取引手数料・運用管理費用・信託財産留保額 |
金先物 | ・取引手数料・キャリーコスト |
金CFD | 原則としてなし(スプレッドはあり) |
金鉱株 | 取引手数料 |
また、同じ投資方法でも利用するサービスによって手数料は変わります。
手数料が低いサービスを利用すると、利益の最大化につながります。
投資方法が決まったら、どのサービスの手数料が安いのかを比較しよう!手間はかかるけど、利益を最大化するためにやっておくといいね!
金投資の方法
金投資には、下記の6つの投資方法があります。
- 金貨・金地金
- 純金積立
- 投資信託
- ETF
- 金先物・金CFD
- 金鉱株
それぞれの特徴を把握して、自分に合った投資方法を選ぶようにしましょう。
金貨・金地金
金貨や金地金(インゴッド)を購入する方法です。
現物を購入する方法なので、現物購入とも呼ばれます。
金貨は貴金属店やコインショップ、金地金は地金商や貴金属メーカーなどで購入可能です。
金貨や金地金の現物を確認してから購入できるため、安心感があります。
また、店舗のスタッフに相談できることも、金貨や金地金を購入するメリットだといえるでしょう。
しかし、現物がなければその場で受け取れません。
また、偽物を掴まされるリスクもあります。
金貨や金地金を購入するときは、信頼できる店舗を選ぼうね!また、持ち帰る際は盗難や紛失に注意しよう!
純金積立
金を少しずつ積み立てて購入する投資方法が、純金積立です。
少額から積み立てができるため、金投資の初心者でもはじめやすいです。
純金積立には定額積立と定量積立があります。
下記の表をご覧ください。
純金積立の種類 | 特徴 |
定額積立 | ・購入金額を設定する方法 ・購入金額に変動はない ・1,000円単位で積立ができるケースが多い |
定量積立 | ・購入する金の数量を決める方法・購入金額に変動がある |
どちらの積立方法も、貴金属メーカーや証券会社などで購入できます。
純金積立では、長く投資をすることで購入金額を平準化できます。
純金積立をするタイミングを計ることは、プロでもむずかしいです。
そこで毎月積み立てをすれば、自分で投資をするタイミングを計る必要がありません。
なお、純金積立にはスポット購入も可能です。
自分が購入したいタイミングで金投資ができます。
純金積立は長期投資が基本だね!購入金額の平準化には、ある程度の時間が必要だから、じっくりと積み立てをしたい人におすすめだよ!
投資信託
ファンドマネージャーに運用を依頼する方法が投資信託です。
運用方針は各投資信託によって違いがあります。
ファンドによってはNISAの利用が可能です。
NISAを利用して利益が出ると、通常の取引で発生する20.315%の税金の支払いが免除されます。
より多くの利益を得られる可能性があるため、NISAの利用を検討してみるとよいでしょう。
NISAの利用には、事前にNISA口座の開設が必要です。
証券会社や銀行などに問い合わせてみましょう。
投資信託はリアルタイムでの売買はできないよ。リアルタイムで取引をしたいのであれば、金ETFを選ぼう!
金ETF
ETFは「Exchange Traded Funds」の略称で、上場投資信託をさします。
投資信託の一種であり、株式のようにリアルタイムで価格が変動する仕組みです。
金ETFでは、指値や成行といった注文方法が可能です。
状況に応じた取引に対応しており、自由度の高い投資ができます。
金ETFの取引をするのであれば、証券会社の口座開設が必要です。
投資初心者には、SBI証券や楽天証券などがおすすめです。
取扱銘柄や手数料などを比較してから、証券口座の開設に進みましょう。
金ETFの取引ができる時間は、前場と後場に分かれているよ!前場は9時から11時30分まで、後場は12時30分から15時までだよ!
金先物・CFD
金先物とは、取引価格を決めておき、あとから商品を受け取る取引方法です。
CFDとは証拠金取引のことで、売買の損益の受け渡しのみをおこなう取引方法です。
金先物とCFDは、どちらもレバレッジを効かせて取引ができる特徴があります。
レバレッジとはてこの原理ことで、手元資金の数倍もの取引ができる方法です。
取引がうまくいけば、多額の利益を得られる可能性があります。
しかし、リスクの高さには注意が必要です。
また、価格変動の影響を大きく受けるため、投資上級者向けの投資方法だといえるでしょう。
どちらもハイリスク・ハイリターンの投資だね。短期間で大きく稼げる可能性もあるけど、損をするリスクがあることも忘れないようにしようね!
金鉱株
金鉱株とは、金の採掘や生産を事業とする企業の株式のことです。
金の価格が上昇すると、金鉱株も連動して値上がりする傾向があります。
一方で、金の価格が下落すると、金鉱株の株価も下落する可能性が高まります。
証券口座があれば金鉱株に投資が可能です。
また、投資信託や金ETFなどの商品とあわせて投資をすれば、リスクヘッジとなります。
日本で有名な金鉱株は住友金属鉱山かな。アメリカではリック・ゴールドが有名な金鉱株だよ!
金投資で知っておきたい3つのポイント
金投資で知っておきたいポイントには、下記の3つがあります。
- 最適なタイミングで売買することはむずかしい
- 長期間の保有が前提
- 自分に合った投資方法を選ぶ
それぞれのポイントについて、順番に見ていきましょう。
最適なタイミングで売買することはむずかしい
金投資で利益を出すためには、金が安いときに購入して、価格が上昇したタイミングで売却することが望ましいです。
しかし、最適なタイミングで金を売買することは、ほぼ不可能です。
金の価格はさまざまな要因によって決まります。
また、過去とまったく同じ値動きをするケースはなく、確実性がありません。
投資の格言には「頭と尻尾はくれてやれ」という言葉があります。
これは最安値で買い、最高値で売ることはむずかしいので、ほどよいタイミングでの売買をおすすめしている言葉です。
最適を目指さず、目標の7割から8割の利益が出せればよいものだと考えておきましょう。
最安値のタイミングを待っていると、いつまで経っても購入できないよね。もし購入タイミングに悩んでいるのであれば、積立投資をして時間分散をしよう!
長期間の保有が前提
金は株式のように大きな値動きをするケースは少なく、長期保有をして様子を見る投資となります。
購入してから数年間は保有することを前提として、長期目線で投資をしていきましょう。
安全資産として金に投資する人は、ほかの資産も検討するといいよ!分散投資をすれば、より安定したポートフォリオが作れるからね!
自分に合った投資方法を選ぶ
金投資にはさまざまな投資方法があります。
たとえば、実物資産を保有したいのであれば、金貨や金地金がおすすめです。
また、ハイリスク・ハイリターンの投資をしたい方には、金先物やCFDが適しています。
自分に合った投資方法を選ぶことが重要です。
金投資は選択肢が多いね!気になる投資方法がいくつもある場合は、組み合わせると分散投資になるよ!
金投資をおすすめする人の特徴
金投資をおすすめする人には、下記の特徴があります。
- 長期投資が苦にならない人
- 値動きに一喜一憂したくない人
- インフレ対策の資産を購入したい人
長期投資が苦にならない人
先述したように、金投資は長期投資となるケースが多いです。
金を購入してから数年間は保有することとなるでしょう。
長期投資が苦にならなければ、金投資が向いています。
金を購入する際は、すぐに使わない資金を使おうね!余裕資金を使わないと、家計が苦しくなるおそれがあるよ。
値動きに一喜一憂したくない人
投資商品の値動きが気になってしまうと、仕事や家事などに集中できなくなる可能性があります。
金の値動きは比較的ゆるやかです。
値動きを気にしない投資をしたい方は、金投資を検討してみるとよいでしょう。
もちろん、金の価格が急激に変わることもあるよ。金の価格はたまにチェックしようね!
インフレ対策の資産を購入したい人
インフレが進むと、貨幣の価値が下がります。
2024年6月時点では、世界的にインフレが進んでおり、物価の上昇が止まりません。
貨幣を持ち続けるだけでは、資産が減る一方です。
金は実物資産であり、インフレ対策となります。
インフレ対策として、金投資は有効な方法であるといえるでしょう。
インフレがいつまで続くのかは、誰にも分からないよね。だからこそ、お金以外の資産を持つことが重要だね!
金投資をおすすめしない人の特徴
金投資をおすすめしない人には、下記の特徴があります。
なお、下記の特徴に該当したからといって、金投資を諦める必要はありません。
金投資をする判断の目安として、読み進めることをおすすめします。
- 短期的に大きく儲けたい人
- インカムゲインがほしい人
- 損をしたくない人
短期的に大きく儲けたい人
金投資はデイトレードのように、短期間で大きな利益を目指す投資ではありません。
長期保有をして、価値が上昇したタイミングで売却する投資方法です。
短期間で大きな利益を目指すのであれば、株式投資のような価格変動が大きい投資方法を検討するとよいでしょう。
レバレッジを効かせた金先物やCFDは、短期間でも大きく儲けられる可能性があるよ。その分リスクもあるから、十分な注意が必要だね。
インカムゲインがほしい人
金投資ではインカムゲインが得られません。
金投資は、売却益でしか利益を得られない投資方法です。
安定した収入を得たい方は、配当が出る株式や不動産投資などを検討してみましょう。
配当金や家賃収入も、必ず受け取れるわけではないよ。安定したインカムゲインを得たいのであれば、投資先を分散しようね!
損をしたくない人
金は値動きが少ない投資商品ですが、損をするケースもあります。
損を絶対にしたくない人は、金投資をおすすめできません。
金投資に限らず、すべての投資商品にはリスクがあるよ。
まとめ
金投資をする方法には、金地金の現物購入や純金積立などがあります。
それぞれの特徴を把握して、自分に合った投資方法を選択しましょう。
また、金投資はすぐに利益が出るわけではありません。
金に関する最新情報を取り入れ、適切なタイミングで取引をおこなうことをおすすめします。